持続可能な魂の利用
「持続可能な魂の利用」を読んだ。
松田青子さんの本。
これがすごく面白くて、よくぞ書いてくれましたと言う気持ちになった。
そして、できればたくさんの人に読んで欲しいと思いブログに書く。
お花畑のようだった育休を終えて、一年ぶりに「おじさん」の社会に直面して、このところ疲れていたこともある。
自分のもやもやすっきりしない感情を、論理的に文章で整理してくれたような部分があり、嬉しかった。
ありがとうと言いたい。
それと、最近少女戦隊ものにはまっている娘への、親としての何とも言えない気持ちがこの本には書かれていた。
だから、少女戦隊ものは見ちゃだめ、とか言うつもりは今はない。
子供にとっては、お友達と楽しく戦いごっこをするためのツールだし。
だけど、確実にこの手のミニスカート少女戦士のイメージは子供の頃からの刷り込みとなって日本社会に影響を及ぼしている。
面白かった本なので、夫にも読ませてみた。
(ちなみに「おじさん」は、生物学的男女を指すものではなくて、「おじさん」的な思考方法を言うため、彼を盲目的に「おじさん」扱いしているわけではない。)
面白い事は認めたが、やはり女であった経験、実感がないから刺さらない部分はあるんだろうか。
まぁ楽しめるフィクションかな、といったライトな感触。
でも、自分の娘が育っていく社会ってこんな社会。
娘を持つ父親として読み返してみると、どう感じるか?
もう少し当事者意識、危機意識を持てるかな?
それと作者の松田さんは40歳だから、世代的な背景も含めて私にはうなずける内容だったけど、今の20代30代のファッションもメイクも、表面的な部分だけ言うと以前に増して「最弱」に見える。
20代とか30代前半の女の子たちはどう感るんだろう。それがすごく気になった。
少なくとも、私は発信していく。
子供のためにこの社会の歪んだ部分は変わらなきゃと思ってる。ロリコンによる性犯罪も怖い。
いずれにせよ、面白いです、必読。